日頃、スナップ写真を撮るのが多いのですが、最近、NDフィルターを買ったりして長時間露光に興味を持つようになりました。
船の光跡を撮った時の記事を書いてみたり、NDフィルターは買ってみたものの失敗談の記事などを書いたりしてます。
長時間露光に欠かせないものが三脚。三脚を新しく購入しましたので、選択から購入までの経緯を記事にまとめてみました。
目次
最初は三脚などどうでもいいと思っていた
僕が写真を趣味として始めた頃、カメラ業界は手ぶれ補正機能を売り言葉に競ってアピールしていました。スナップ写真を撮る僕としては、「手持ちでいかにブレない写真を撮るか」に興味があり、三脚使用は二の次でした。「まあ、三脚を使わないと撮れない場面もあるだろうから、取り敢えず買っておこう」と言ったレベルでした。
その時に買った三脚がこれ。
SLIK(スリック)のSDV-550と言うもの。何でこの三脚にしたのか、どこで買ったのか、まったく記憶にありません。たぶん、安かったからだと思います。
何と、この三脚、実は雲台がプラスチックなんです。脚はさすがにアルミですが、雲台のハンドルを締め付けるとギシギシと音がして割れるんじゃないかと心配になる。しかも、締めていくに従い、折角合わせた位置がずれていくんですね。まあ、軽く載せて記念撮影するために使用する程度の製品だったのかもしれません。
これが、写真生活の中で最初に出会った三脚でしばらく買い替えることもありませんでした。使う場面としても花火ぐらいだったからだと思います。
知り合いから三脚をいただきました。まさかの高級品
僕が写真を趣味にしていると聞いて、もう使わないから三脚を譲るという人から頂くことになりました。あまり三脚には興味がなかったのですが、最初に買った三脚がひどかったので、ちゃんとしたものを揃えておこうと頂くことにしました。
その三脚がこれ。
Gitzoと書いてあります。SLIKとベルボンしか知らない僕は「どこのメーカーだろ」と思ったぐらい。ネットで調べると世界最高峰とか歴史あるフランス(今はイタリア)の三脚メーカーとのことで、価格も10万円を軽く超えるようなものばかり。
購入した時は25年ほど前みたいなので、型番も不明で当時は幾らかはわかりませんが、高級品であったことには間違いないでしょう。
それから、その三脚についていた雲台が自由雲台でアーキストリアル社のアーキストリアルユニバーサルボールヘッドという製品。アーキストリアル社はすでになく、当時の値段で何と52,000円。その雲台がこれ。
非常に使いやすく、三脚にせよ、雲台にせよ、25年前の製品ですが、作りがしっかりしており、こんな高級品を頂き感謝です。
こんなにいい製品なんですが、何回か使用してみて、自分の撮影スタイルと合わないところが出てきたのが、今回新しい三脚を買おうと思ったキッカケです。
すごくいい製品なんだけど自分の撮影スタイルと合わない・・・
ガッチリしすぎていること
型番がわからないので最大荷重は不明ですが、剛性が高いのは一目で分かります。ちょっとやそっとのカメラを載せたくらいでは、びくともしない感じです。ですが、僕が持っている一眼レフカメラは小型軽量のPENTAX KP。一番重いレンズを付けてもせいぜい1.2Kg。よく使う単焦点のレンズだと1kgにも満たない重さです。
このカメラには、三脚がガッチリしすぎて、小型カメラの携帯性が損なわれるのが悩みでした。車で出かける分にはいいですが、電車移動とかで使うかどうかわからない時には、お留守番になるケースが殆どでした。
長さが足りないこと
この三脚の高さは94cm。エレベーター部の20cmを足しても114cmしかありません。三脚を構えても目の高さにカメラのファインダー部が届かず不便を感じていました。しゃがんで撮ればいい場合もありますが、船の光跡を撮った時は、橋の欄干から上にカメラが出ずに苦労を強いられました。
脚ロックがナット式であること
脚をロックする方式としてナット式とレバー式がありますが、この三脚はナット式なんです。ナット式は締め付け力が強いと言われていますが、デメリットとして上から順番に締めていかないとパイプがくるくると回ってしまい、セッティングに時間がかかっていました。ただし、昨今の製品では改良されているのかも知れません。
三脚使用不可の場所が年々増え、禁止の場所では当然使用しませんが、使用してもいい場所でも、なるべく一般の人たちの迷惑にならないように早くセッティングしてさっと撮ってしまいたい。素早く上からでも下からでも順番にロック、解除ができるレバー式が自分の撮影スタイルに合っているのかなと思います。
この3つが、この三脚を使用してちょっとどうかなと言う点です。折角譲ってくださった方がもしこのブログを見ていたら申し訳ないです。
でも、今後、まさかのフルサイズの大きなカメラを使うことになるかも知れないし、しばらくは二刀流で使い分けるつもりです。
新しい三脚に求める条件
カメラ屋さんに行くと色々な三脚が置いてあり、どれがいいかさっぱり分からず、色々聞いたうえで次のような条件を出しました。
小型軽量であること
購入を考えた理由が、頂いた三脚ががっちりしすぎて持ち運びに不便を感じていたので、小型軽量で旅行などにも持っていける大きさと軽さが条件。
質感の高いもの
最初に買った三脚の雲台がプラスチックで安っぽかった(実際ものすごく安かったと思う)のである程度の質感のあるもの。
雲台が交換可能で3way雲台がセットされているもの
頂いたアーキストリアルの雲台を使いたかったので雲台の取り付けが可能なもの。できれば脚のみを購入したかったけど、かなり高級なものしか脚だけのモデルはなく、雲台と脚はセットになっているという説明を受けました。
それならばと、自由雲台は頂いたアーキストリアルの雲台を使うとして、3way雲台も使いたかったので、これがセットされているものという条件をだしました。
高さが目線の高さまであるもの
できればエレベーターなしでこのくらいの高さがあるもの。しかしながら、小型軽量の条件も出しているので、相反する条件になるかもしれない。
脚のロックがレバー式であること
ひょっとすると今の製品は、ナット式でも改良されて緩める時にクルクルとパイプが回転することはないのかも知れませんが、緩める、伸ばす、締めるを3箇所×3本=12箇所行うのが面倒。なので使いやすいレバー式であるもの。
積載荷重が3kgに耐えられるもの
今のカメラはレンズを付けて最大1.2kgなので、これほどは要らないかも知れないが、余裕をもって3kgに耐えられればいいかなと思いました。
この条件で定員がすすめてきた商品は・・・
この条件を提示したら定員さんがすすめてきたのが、SLIK社のPRO240MK4(ビックカメラオリジナル)という商品。ビックカメラオリジナルというところが多少気になったが、ほぼ条件に合っていたのでこれにしました。当店人気第1位と書いてあったし・・・(こういう表示に弱い)
提示した条件で唯一クリアできなかったのが耐荷重。耐えられる重さが2kgまで。今のカメラでは十分耐えられるけど、フルサイズなど購入したら厳しいとのことでした。フルサイズを購入する予定はないし、万が一買ったとしても、その時は頂いたGitzoの三脚を使えばいいかということにしました。
まとめ
つらつらと三脚購入の記事を書きましたが、実際に並べた写真がこれ。
一番左が最初に買った雲台がプラスチックの三脚。これはもう使うことはないでしょう。真ん中がGitzoの三脚。美しい。長さは意外とコンパクト。だけどガッチリしていて径が太い。一番右が今回購入したもの。長さはGitzoよりちょっとあるけど、スッとしていてコンパクト。
三脚に付属していたケースがこれ。
ケースというよりナイロンの袋。これはいただけない!と思ったが、実際使用してみると三脚を使っている時に折りたたんでカメラバックに入れておけるので便利でした。SLIKさんがそこまで考えていたらエライ!
この三脚を使った使い勝手については次回書きます。
書きました。
おまけ
こんな三脚も持ってます。すっと脚を広げて使うことができます。楽ちんです。LUMIX GM1用に買ったものだけど、PENTAX KPでも軽いレンズならば使用可能です。
今日のところはこの辺で。
写旅人でした。