一眼カメラとスマホカメラとの大きな違い、それはボケのある写真を簡単に撮れること。
ボケは、「レンズの明るさ」、「焦点距離の長いレンズ」、「センサーサイズ」「被写体と背景の距離」が関係します。
すなわち、F値の小さいレンズ、望遠レンズ、フルサイズカメラ、被写体に近づき背景を遠ざけると大きなボケのある写真を撮ることができます。
スマホカメラでも明るいレンズはあるし、被写体に寄れば背景をぼかすことができますが、センサーサイズが構造上ものすごく小さいので苦手とされています。
目次
何のためにぼかすの?
では、何のためにぼかした写真を撮るのでしょうか?
写真は主役を引き立たせるために引き算と言われていますが、構図上どうしても避けることができない場合はぼかして目立たないようにすると習ったことがあります。
なるほど!
と思ったものです。
ただ、明るいレンズを購入するとついぼかして撮りたくなってしまいます。また、明るいレンズって高いので高い金払って手に入れたんだから開放で撮らなきゃというのが本当のところかもしれません。
何でもぼかして撮るようになったらやばい?
ただ、何でもぼかして撮ればいいというものではありません。
そこで、実際にF値を変えて撮ってみました。
F=11.0
F=1.7(開放)
F=4.0
同じ構図で3枚撮ってみました。ピントはもちろん花びら。
1枚目は絞り込んで撮ったもの。スマホで撮るとこんな感じで撮れると思います。
風景写真ならばよいけど、このような場面では金網がちょっと煩い感じがします。
2枚目は逆に絞り開放で撮ったもの。結構明るいレンズなので開放でF値は1.7。
奥の方がかなりボケており、金網もずいぶんと目立たなくなっています。
3枚目は1枚目と2枚目の中間ぐらいのF値=4.0。正確に真ん中ではないが・・。
ボケ方も中間な感じで、奥に行くほど目立たなくなります。
どれがいいかは人それぞれ好き嫌いがありますが、僕の好みは3枚目かな。
一見、2枚目の浮き上がりがいいように見えますが、何だか不自然で気持ちが悪いです。
むやみにぼかしてはダメ?
背景をぼかす利点は、被写体を浮かび上がらせる、柔らかく見せるところにあります。
ボケは写真をうまく見せるのに効果的だけど、むやみにぼかせばいいというものではないと本には書かれていたりします。
ボケ量の適切さは主題となる被写体の形状が分かるかが大切。ぼかし過ぎて形状があいまいになったり、逆にぼけが少なく背景に紛れ込まないぐらいがいいようです。