オリンパスはデジタルカメラを中心とする映像事業を分社化し、投資ファンドに売却。すなわち事実上の撤退。
このニュースに関連して東洋経済ONLINEに記事が掲載されていました。
目次
記事の内容
題して「オリンパス撤退、深刻化するカメラ市場の苦境」というもの。
オリンパスがカメラ市場から撤退して次はニコンが危ないと言った記事です。
デジカメ市場は縮小の一途をたどっている。カメラ映像機器工業会によると、2019年の世界総出荷台数は1521万台。ピークだった2010年(1億2146万台)の8分の1に縮小している。
さらにコロナ禍の影響でさらに落ち込み、雑誌アサヒカメラは休刊、ニコンはついに営業赤字転落とありました。
ソニーのフルサイズミラーレス1強に対抗して、キャノン、ニコンはフルサイズミラーレスを発売したが、すでに遅し。レフ機との食い合いを恐れて出遅れたのが原因だとか。
時すでに遅し。2019年のミラーレスの生産台数は首位のソニーが165万台に対して、ニコンはわずか28万台。ライバルのキヤノンも94万台を生産しており、ニコンの一人負けは鮮明だ(テクノ・システム・リサーチ調べ)。
ニコンのカメラっていいと思うけどな
ニコンがこんなに引き離されているとは思いませんでした。
この3社の中で、もしもフルサイズミラーレスを買うとしたらニコンだと思うけど、やっぱり世間はソニー何でしょうね。
キャノンはレンズが大きいし、ソニーはちょっと堅牢性に欠けると思っているんだが、ニコンはちょっと価格が高いしね。
操作性と価格とのバランス、それとラインナップの充実を考えるとソニーに軍配があがるのでしょう。
そんなこと言ってペンタックスはどうなのよ
他社のことよりペンタックスはどうなん?
ペンタックスは記事では全く触れられていません。だって、フルサイズミラーレスないもんね。
シェアも小さいし…
ペンタックスについては実は以下のような記事を過去書いています。
「ペンタックスこそ、いつカメラ業界から撤退してもおかしくない」
「撤退してもすぐにカメラが使えなくなるわけではない」
なので、ずーっとペンタックスとは付き合っていくよ、という趣旨のことを書いています。
そんな中でリコーイメージングのホームページに「PENTAX STATEMENT(私たちが私たちであるための、5つの決意)」というメッセージが掲載されていました。
写真が好きだからカメラを造る。
写真を愛するからこそ、写真をよく知るからこそ、写真を好きに選ばれるカメラを造る。対話するように撮れるカメラを理想とする。
感性と創造力を駆使し、被写体と言葉を交わすように自分だけの画を創れるカメラをめざす。撮影プロセスまで愉しめるカメラにこだわる。
ファインダーを覗く、ピントを合わせる、シャッターを切る、画を創る。すべての「撮る快感」を追求する。数値では測れない領域まで挑む。
数値的な高性能だけを求めるのではなく、開発者自身の感性をも盛り込んで深い味わいを追求する。ユーザーの「写真体験」を資産とする。
ハードウェアだけでなく、撮る、創る、鑑賞する、すべての心躍る「写真体験」をユーザーと共有したい。
これは、嬉しいメッセージです。ぶっ飛んでます。
これから一眼レフに特化していく宣言とも読み取れるし、嗜好性のある楽しいカメラを造る宣言でもあり、何だか「まだまだペンタックスはいけるんじゃないか」と思わせる熱いメッセージです。
特に、対話するように撮れるカメラ、撮影プロセスを楽しめるカメラ、この宣言がいいですね。
東洋経済ONLINEの記事に戻ると、
デジカメ市場は2020年後半も冷え込みが続く見通しだ。ある業界関係者は「伸びが期待されていたミラーレスカメラの需要すら回復しないことに加え、カメラは(スマホカメラの高機能化で)プロ向けのみ(の商品)になっていく」と指摘する。
カメラは「プロ向けのみになっていく」と言っています。ペンタックスはこれと真逆の嗜好性のあるカメラを目指しており、ソニー、キヤノン、ニコンのようにカメラ業界をけん引する重責もないからか?、我が道を行くということでしょうか。
やはり、ぶっ飛んでます!
次期、新APS-Cカメラに期待大です。
5つの宣言がすばらしい写真と一緒に詳しく述べられています。是非、リコーイメージングのホームページを一度見てほしいと思います。
最後に
「写真を、生涯の趣味にするために。」
で締めています。「いいですね~、心にささります」